正直、虫、あまり得意じゃなかったんですよ。
遠くから見てる分には問題無いんですが、
近づいてみてください、全てがあり得ないじゃないですか。
目耳鼻口、色形、中も外も全てが私と違うし、
遠くで見ると美しく、優雅に空を舞うアゲハ蝶ですら、近くで見ると、真っ黒で大きな目、妙に毛深いし、足が黒くて多くてバタバタしてるし、エイリアンの頭みたいな胴はうねうね動いて、ギャーーって感じでした。
子供の頃、父とキャンプに行った時、テントの中で大量のウマオイを目の前で見たのが決定打でしたね。
年月は経ち、私にも子供ができ、虫に興味を持つ子供に付き合わないわけにはいかず、
庭に来るさまざまな虫たちと正面から向き合わなければいけない時期がきました。
力加減が分からず足を取ってしまったり、虫かごのなかで死んでしまったり、四苦八苦しながら
真剣に虫たちと向き合う子供たちを見て、それに付き合い、だんだん息子たちに目線があってくると、
面白くなってくるんですねぇ。
可愛くなってくるんですねぇ。